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現代は、「録音芸術の時代」と言われるほど、シンガー、ミュージシャン、プロデューサーなどの陰に隠れて見えにくい存在ではあるものの、録音物を制作する上で欠かせないのが「レコーディング／ミキシング・エンジニア」である・・・。

演奏家に持ち味があると同時に、エンジニアにもある種の作風が存在するわけで、当然、アーティストは好みの音を創るエンジニアを起用する。

今や、音源の切り貼りからエディット、ヴィンテージ加工まで何でもデジタルで出来る時代だが、そんな時代に逆行し、許されれば本物のアナログ・テープ、昔ながらのアナログ機材を使ったこだわりのサウンドにて、「至極的！録音芸術の妙」を表現できればと願う ‼

そこで本日は、マーヴィン・ゲイの名曲“ What’s Going On ”の「Live Remix」を聞いて頂きたい。

まず特筆すべきは、多重コーラスは廃してヴォーカルの主線のみを起用し、エフェクトはほぼ無し。演奏はボトム重視、ギターのグルーヴを基調にキーボードの揺らぎで楽曲モードを奏でている。

この名曲を歌い、カヴァーに挑む方であれば、是が非にも耳を傾けて頂きたい。これぞ、私が望むところの『クール＆ソフィスティケイテッドな音楽の妙』であり、ずばり「至極的！録音芸術の妙」に繋がる表現技法である ‼

by JELLY ISHIDA.

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【 What’s Going On [Live Remix]／Marvin Gaye 】

Vocal：Marvin Gaye
Bass：Thundercat
Guitar：Jean Paul “Bluey” Maunick
Drums：Nate Smith
Piano：Jason Lindner

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当然、音楽を愛するリスナーの好みは様々であろう。そして現代は豊富すぎるほどの音楽が創出され、それ故に自分に合う音楽を自由に楽しめる至福がそこにある。

私の場合、大袈裟に言って「作品全体を貫く驚くほどのブラックネス」、新旧に関わらず「R&B／SOUL界全体が酔わされ惑わされる楽曲」に執着してしまう。

尚且つ、「大人の鑑賞に耐える、クール＆ソフィスティケイテッド音楽」、「クールな中にも官能的で浮遊感覚あふれるボーカルテイスト」を貪欲に求めてしまう。

そして、最後の欲求が非常に厄介極まる決定的な条件と言える「コンプレックス（complex）」なのだ ‼

音楽に「クールネス」は必要であり、それは「カッコイイ」という意味ではなく、冷めた感覚、感情をぐっと抑えた表現ということである。

ソフィスティケイテッド（sophisticated）という英単語はよく「洗練された」と訳され、コンプレックス（complex）という英単語はよく「複雑な」と訳される。

しかし実際には、“ソフィスティケイテッド（sophisticated）”は「精巧緻密で高度に手の込んだ凝ったもの」を意味し、“コンプレックス（complex）”は「複合的で込み入ってはいるが、全体として綿密に計画されたもの」を意味する。

例えば宇宙は、「ソフィスティケイテッド」かつ「コンプレックス」なのである・・・‼

兎も角、言葉では伝えようがないのが私の望むところの音楽と言うことで、本日は題材的とも言えるマイケル・ジャクソンの最高傑作（この楽曲が全てではない）“ Billie Jean ”の「Live Remix」をお聞き頂きたい。

by JELLYE ISHIDA.

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【 Billie Jean [Live Remix]／Michael Jackson 】

Vocal：Michael Jackson
Bass：Marcus Miller
Guitar：Jean Paul “Bluey” Maunick
Drums：Billy Cobham
Trumpet：Enrico Rava
Piano：Stefano Bollani