G2J Entertainment.

G2J ALL CREW.〔寄稿者〕

G2J ALL CREW.〔寄稿者〕


 

青くて、真っすぐで、何もかもに突っ張っていたあの頃・・・・・

田舎を捨て、仕事も彼女も捨て、古いデボネアにお気に入りの「エピフォン(フルアコ)」を積み込んで、ひたすら夜中の1号線を東京目指し胸躍らせた。

新宿のライブハウス「ロフト」にたどり着き、一晩だけライブを観、三日三晩、都会の雑踏に身を寄せた。

目の前に広がる高層ビル、走り去る高級車、ビルの狭間に寝起きする浮浪者達。その光景を何食わぬ顔ですり抜けていく速足で蠢く人々。

そう!この町では、ピンからキリの見知らぬ人々が、周囲を気にすることも、後ろを振り返ることもなく、前だけを向き、急ぎ足で過ぎ去って行く。

そんな都会の虚構ともいえる雑踏を目の当たりにした瞬間、寒けが不意に襲い掛かり、高熱にうなされてしまった・・・・・

1988年…21歳の夏。

右も左も、一寸先すら分からぬまま、当てもない「我が運命」だけを信じながら、新宿ロフトから漏れてくるサウンドを夢枕に熱におかされながら眠れぬけだるいあの夜。

ただ煌々と燃えていたのは、若き日の「夢」、そして「魂」と「情熱」。何より音楽で生きることへのひとり孤独な誓いだった。

by JELLYE ISHIDA.

 

 

・Live at the Tsudanuma Memory Pop

 

 

【 The Wanderers を物語る ‼ 】

1989年(平成元年)、時代は昭和から平成へと移り変わるまさにその時、私の構想と願望は既に明確なヴィジョンとともに描かれていた… ‼

その前年の1988年春(昭和最後の年)、青き若者であった私は夢を抱き単身上京を決行した。何の伝手もないまま、ただ10代の頃からのめり込んでいた音楽の世界を直向きに信じ、三重県の田舎から愛車のデボネア(旧車)に少しの荷物と長年愛用していた大切なエピフォン製のフルアコギター(エンペラー)を相棒に、東京目指し、ひたすら国道1号線を走った。

そこから、私の一連の偶然とも奇跡とも思える運命の物語は始まった。しかしながら、事の始まり、人々との出会いやご縁、そして当時の音楽活動や出来事を物語るには、もっと以前(過去)に遡る必要がある…。

いや、そこにこそ「意味ある偶然の一致」…「原初の衝動」…『物語の始まり』がある ‼

単なる歴史ではなく「歴史性」とは、誰もが同意できる「客観的事実」以上に深い「主観的真実性」を含んでいる。そして、ともすれば見落としがちな真実、あるいはでっち上げられた事実だけがより輪郭を強め、純粋な本質が失われてしまい、「本来の美しさ」までもがかき消されてしまう・・・。

ウンチクはさておき、話を戻そう ‼

話の始まりは1982年、私はその頃15歳で「自分の音楽」を求めていた。その当時は「第2次ブリティッシュ・インヴェイジョン」の時代であり、アメリカ合衆国において人気となるイギリスのグループなどが、1982年の半ばから1986年後半にかけての時期において、おもにケーブルテレビの音楽専門チャンネルMTVのおかげで多数登場した時代だった。

しかし、1980年代後半になると、第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンに代わって、本場アメリカでは再び「ダンス・ミュージック」がチャートで上位を占めるようになっていった・・・。

1985年(当時18歳)のそんな時代の最中、私は地元三重県で精力的にバンド活動を行いながら、かたや地元のバンド約80組を超えるサークル「三重アマチュアミュージック」を主導する関係者の一人としてイベント企画に携わりながら、業界関係者(地元のメディアや中部地区のライブハウス・芸能プロダクションやレコード会社)との交流する機会に恵まれていった。

そして、そのサークルのイベントには当時、『The Wanderers(ザ・ワンダラーズ)』も出演していた ‼(※ザ・ワンダラーズについてはこの後の記事を参照のこと)

多数のバンドが出演するイベントで、私のバンドグループとも何度か共演する中、リーダーでヴォーカルの「George Wada (ジョージ和田)」と何気ない会話の盛り上がりから、私のバンドが「キャロル」のカヴァー演奏、そして彼らが「クールス」のカヴァー演奏と言う、日本の70’sライクなライブをヤマハ音楽スタジオ(第一楽器鈴鹿店)会場で共演した際は、当時の若者やその他多くの観客を大いに盛り上げた。

その頃からジョージ和田氏とそのメンバー、そして彼の家族との交流が始まった… ‼

正直、当初は演奏していた音楽性や趣向は違ったものの、黒人音楽をこよなく愛していた私自身の中では、彼とそのメンバー達との出会いは間違いなく、刺激的で影響を受ける存在となっていった・・・。

私の上京した1988年春よりも一足先に上京していたジョージ和田氏との再会は、思わぬ形で横浜のライブハウスの老舗「フライデー」であった。そこへの道先案内人は、私が住んでいた横浜(真金町)から近い本牧を拠点に活動していた「元ブラックキャッツ」の久米さんら兄弟であった。

その2年後の1990年4月19日、「George Wada (ジョージ和田)」をリーダーとする『The Wanderers(ザ・ワンダラーズ)』は、東京六本木のライブハウスを皮切りに再び活動をスタートした。そして、その構想と願望は私自身の中で既に、前年の平成元年において描かれていただけでなく、三重県四日市市で誕生初期のバンドメンバーとその仲間達、その他地元の人々からの、“熱く多大なエール”が私の構想を大きく後押ししたことを伝えておきたい。

そして何より、東京において『The Wanderers(ザ・ワンダラーズ)』と言うグループの実現には、今は亡きジョージ和田氏の奥さんであった「富美子さん」の存在なくしては成立しなかったことを心よりお伝えさせて頂く… ‼

by JELLYE ISHIDA.
 


 
1990年、東京において三重県四日市市出身の6名で結成されたバンドグループ『The Wanderers(ザ・ワンダラーズ)』。

1983年、ザ・ワンダラーズは地元四日市市において、「George Wada(和田丈二)」を中心(現リーダー・VO)に結成され、50年代の音楽(R&R)やバイク、ファッションなど、地元の若者に広く支持された。

1988年、元『THE VENUS(ザ・ヴィーナス)』のボーカル「CONNY(コニー)」のバックバンドでもあり、単独でバンド活動をしていた『Bop Tones(バップトーンズ)』には、初期のザ・ワンダラーズ(三重県四日市市)のメンバーであった、ギター&ボーカル「ジョージ和田」とベース&ボーカル「ボビー長野」が在籍していた。

その後、リーダーでボーカルだった「神 彰(ジン アキラ)」がグループを脱退(1989年)する。

1989年、神 彰のグループ脱退後、残るバップトーンズのメンバー5名がバッキングを務める新たなグループ『CONNY’s(コニーズ)』としてバンド活動を開始。

その当時、神 彰のボーヤ兼コニー&バップトーンズの付き人(スタッフ)で、後にコニーのマネージャーを務め、現在のコニーズカンパニー法人化(1989年)にかかわった「Jellye Ishida (ジェリー石田)」がステージデビュー(1990年)する。

コニーとジェリー石田の間で円満に互いのヴィジョンを理解し合い、それぞれが個人事務所(プロダクション)で活動することが決定。その際、コニーズのバッキングメンバー5名とのバンド結成構想をコニーが快諾。

1990年4月19日、六本木のライブハウスを皮切りに、「Jellye Ishida (ジェリー石田)」と「George Wada (ジョージ和田)」と共に結成され、全国的にバンド活動を展開したのが『〔第1期〕東京 ザ・ワンダラーズ 』である…。


【 〔第1期〕東京 ザ・ワンダラーズ 】


【 〔第2期〕東京 ザ・ワンダラーズ 】

上記画像の左から順に、リードボーカル「ジェリー石田」、サックス「ジミー長島」、ベース「ボビー長野」、ドラム「諸岡ゲンジ」、ピアノ&キーボード「ジャンボ木村」、そしてリーダーでギター&ボーカル「ジョージ和田」。

※(ドラム担当の花井氏脱退により諸岡ゲンジが担当)


【 35th Anniversary album「JOY RIDE」】

1991年の秋、リードボーカル「Jellye Ishida (ジェリー石田)」脱退後も、『The Wanderers(ザ・ワンダラーズ)』は、初期のメンバーでリーダー&ヴォーカルの「ジョージ和田(和田丈二)」と重心的役割を長年果たしてきたベーシスト「ボビー長野(長野豪毅)」を中心に現在も活動を続けている。

昨年の2018年で結成35年を向かえ、新たな元号「令和元年(2019年)」の今年はオリジナル・アルバム『35th Anniversary album 「JOY RIDE」』が6月にリリースされる。

元チェッカーズの大土井裕二、藤井尚之からの提供楽曲に加え、メンバーが影響を受けた、ラッツ&スターやDUCK TAILS(横山剣)のカバーも収録した豪華・結成35周年記念アルバム。

【 35th Anniversary album「JOY RIDE」収録曲 】

01:Secret of the Diamond ring/作詞・作曲:後藤直樹
02:With You~この胸のときめきを/作詞:後藤直樹 作曲:ジェームス藤木
03:Love Chance/作詞:村山一海 作曲:ジェームス藤木
04:I Feel So Good/作詞・作曲:後藤直樹
05:言えない理由/作詞・作曲:後藤直樹
06:Life is but a Dream/作詞:後藤直樹 作曲:大土井裕二
07:タイムマシン/作詞:沼池啓一郎 作曲:藤井尚之
08:ジャーニー/作詞・作曲:ジェームス藤木
09:プレシャス・モーメント/作詞・作曲:横山剣
10:愛しのアンナ/作詞:田代まさし 作曲:鈴木雅之
11:め組のひと/作詞:麻生麗二 作曲:井上大輔
12:横須賀のゴーゴー・ガール/作詞・作曲:横山剣

 
また、2019年6月9日(日)には「渋谷クラブクアトロ」にて、“35th Anniversary album 「JOY RIDE」 release party”を冠にライブが行われ、会場にてニュー・アルバム『JOY RIDE』が先行発売された…‼

現在、全国流通盤ニュー・アルバム『35th Anniversary album 「JOY RIDE」』は「B FACTOR RECORDS」よりリリース(発売予定日は2019年6月19日)。タワーレコード、ディスクユニオン、HMV 他、Amazonにて絶賛発売中 ‼

 

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