G2J Entertainment.

The Roots music. VOL.3:【音楽史上、最重要な年 ‼ 1954年/Doo-Wop(ドゥワップ)】

The Roots music. VOL.3:【音楽史上、最重要な年 ‼ 1954年/Doo-Wop(ドゥワップ)】

 

【音楽史上、最重要な年 ‼ 1954年/Doo-Wop(ドゥワップ)】

R&B/SOULミュージックなどの黒人音楽の背景として「アメリカの公民権運動の歴史」は欠かすことができない。その盛り上がりの大きなきっかけともいえる「ブラウン対教育委員会裁判の判決」が下された1954年は、『ポピュラー音楽の歴史上』でも重要な年として記憶される・・・。

以前に投稿したように、「リズム&ブルーズ」というジャンル名がビルボード誌に登場するのは1949年である。(※ The Roots music. VOL.1:【 Billboard(ビルボード)1963年/黒人音楽の不在 】を参照のこと)

R&B(リズム&ブルーズ)と呼ばれるジャンルの成立には「ラジオの存在」が深く関わってもいる。なおかつ、黒人音楽を流すラジオの増加と並行して「インディペンデント・レーベル」が数多く創設され、その数は400社~600社のレーベル数におよぶ。(※ 詳細は今後記述する予定。)

また、1950年代に入り、ビルボード誌のチャートでそれまでみられなかった動きが目立つようになる。当時の業界は、白人中産階級向けの「ポピュラー」、南部を中心とする白人労働者階級向けの「カントリー&ウェスタン」、そしてアフリカ系アメリカ人向けの「リズム&ブルーズ」の三つの市場とチャート、つまり厳密に線引きされた音楽ジャンルの境界が崩れ始め、『ひとつの楽曲が複数のチャート』に登場(「クロスオーバー」と呼ぶ)しはじめるのである。

1954年に話を戻すと、その年は『エルビス・プレスリー』がメンフィスのサン・レコードと契約し、“R&R革命” が音楽の世界にもたらされた重要な時代である。この音楽における「革命」という言葉が用いられるのは非常に稀である。(※ 詳細は今後記述する予定。)

尚且つ、驚くべき現象として注目すべきは、黒人ヴォーカル・グループ『The Chords(ザ・コーズ)のSh Boom(シュブーン)』がビルボードのポップス・チャートで5位に上がったことだ。

前述したように、もちろん黒人アーティストの曲がポップス・チャートに登場したのは初めてではない。ただし、そうした傾向が「ロックンロール」を準備し、この曲のヒットが「リズム&ブルーズ」の人気を決定づけたのであり、その後のニューヨークの音楽産業の戦略に大きく影響を与えたのである。

第二次世界大戦後の都市でもっとも流行したのが、アフリカ系アメリカ人の若者が三人から六人のヴォーカル・グループにて「コーラスワーク」や「ハーモニー」の技術を競い合う黒人音楽が『Doo-Wop(ドゥワップ)』と呼ばれる合唱スタイルであるが、1950年代を通じ、そのコーラス・グループの数はおよそ1万5千ものグループが存在し、レコーディングする中、ニューヨークのブロンクス出身のザ・コーズもそのようなグループのひとつだったのだ・・・。

by JELLYE ISHIDA.


5.0 rating

LEAVE A REPLY.

*
*
* (公開されません)

 

● The latest topics.

 

Sam Cooke’s SAR Records Story 1959-1965

 

Amy Winehouseの伝記映画『Back to Black』

Return Top