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The R&B of essence. VOL.5『約20年周期に訪れる ❝ 音楽シーン革命 ❞』

The R&B of essence. VOL.5『約20年周期に訪れる ❝ 音楽シーン革命 ❞』

 

連日お届けしているR&Bの進化と歴史・・・そこには約20年周期に訪れる「音楽シーン革命」なるものが存在する。

50年代「初期のR&B/ソウル」から、70年代の「ニュー・ソウル」運動、90年代に再来した「ニュー・クラシック・ソウル」のルーツ回帰、そして2015年に再燃した「ネオ・ソウル」という最高のジャズとソウルの融合。

まさにその進化と歴史を知れば間違いなく、2015年を軸に「音楽シーン革命」の兆しを予感するのは私だけではないだろう。

今日は一段と長い話しになるかもしれないが、これまでの黒人女性シンガーにスポットを当て、独断ながら現代までのルーツを簡単に紹介したい。
 

2015年に生誕100年となった稀代の女性シンガー『ビリー・ホリデイ(1915-1959)』。

ロバータ・フラックが生まれた1939年、彼女は南部での黒人リンチを「奇妙な果実」に喩えてブルージーに歌った。



ジャズ・ボーカルや壮絶な生き様が後進に及ぼした影響は計り知れず、ダイアナ・ロス主演映画やミキ・ハワードのトリビュート盤に触れても明らかであり、90年代の「Erykah Badu(エリカ・バドゥ)」も「ビリー・ホリデイの再来」と大袈裟に謳われたものだった。

2015年には、「カサンドラ・ウィルソン」「ホセ・ジェイムス」「レベッカ・ファーガソン」などがトリビュート盤を発表するなど、ここに来ていっそうビリーのスピリットや作法が、80年代の『SADE(シャーデー)』などを経由して、現代の「ネオ・ソウル」や「ジャズ」の歌い手たちの背後に息づいていることは明確だ。

 

また、「ローリン・ヒル」や「ジャズミン・サリヴァン」らが参加したトリビュート盤で話題を呼び、R&B界で支持が一層高まった、シンガー兼ピアニストの『ニーナ・シモン(1933-2003)』。

人種衝突に激怒した抗議ソングをはじめ、アレサ・フランクリンが歌った黒人賛歌、肌の色が異なる黒人女性たちの悲哀や誇りを歌うなど、米国を飛び出し世界各国を放浪した彼女は、「アフロセントリック(黒人の精神性や音楽性)」にして越境感覚を備えた鬼才だった。


 

そして忘れてはならない才女・・・クラシックやジャズの素養を持つピアニストであり、シンガーソングライターである『ロバータ・フラック(1939~)』。

歌う曲の多くはカヴァー曲だったが、様々な曲を取り上げることで彼女はソウルを黒人だけのものから解放した。


 

そうしたオルタナティヴな側面が現代のネオ・ソウル系アクトの共感を集めたことは、「ローリン・ヒル」のいたフージーズが “Killing Me Softly” をリメイクしたことなどが物語っている。

by JELLYE ISHIDA.




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